仮に、優秀な大学(たとえば東京大学)を卒業して、政治家になった人が、そのあと文部科学大臣に就任し、大学受験制度の改革を試みる、とする。
なぜ改革が必要なのか? いわく、現行の大学受験制度では正解のない課題にいかに取り組むか、評価することができないからである。
そうすると、政治家は、正解のない課題にいかに取り組むかを評価されずに、現行の大学受験制度を勝ち抜いたことになる。受験制度を改革するとして、その先鋒を担うのが、あるべき形の受験制度を経ずにただ優秀な大学を卒業した人だというのは、矛盾ではないか。
とはいえ、優秀な大学を卒業した人であるので、その意見は正しいと考える。そうすると、受験改革のような正解のない課題に正しく取り組めているわけで、そのような人物を評価した現行の大学受験制度は、特に問題がないということになる。
この「受験改革のジレンマ」は、個人と全体を意図的に混同しているので、論理的にはもちろん穴があり、いずれにせよ現実の話とは一切関係がないのだが、なんとなく面白かったのでここに記す。こういう話は私のヒーロー、レイモンド・スマリヤン著「この本の名は?」にたくさん載っています。
2019/09/09
この文章は小関悠が書いた。特に明記のない限り、私と関係がある、もしくは関係のない、組織や団体の意見を示すものではない。
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