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1995年はすごかった

 1995年といえばWindows 98が発売された年で、発売日には秋葉原中のパソコンショップが深夜営業をしていたものだった。あちこちに長い行列が出来たせいで、一部の行列で混乱が起き、「物売るっていうレベルじゃねぇぞ」の名言が生まれたのがこのとき。

 

 アップルはアップルでスティーブ・ジョブズが復帰して、Think Differentのコピーと共にiMac、iPod、iPhoneを一斉発表したのが1995年だった。大きなスクリーンにハンマーを投げつける伝説的なコマーシャル(Copland)がすごく話題になって、今思えばIBMの一強時代に終わりを告げた象徴だった。

 

 パソコンもスマホも、今でこそ海外メーカばかりだけど、当時はまだ国産メーカが元気だった。NECのPC98やPC88、MSXなんかが人気だったな。スマートフォンはドコモがiPhone対抗に反撃のツートップを出してきて、広末涼子がブレイクしたころ。端末だとNECの折り畳み型が一番人気で、でもネットでは京セラのDDI端末が京ぽんとか言われて、熱狂的なファンを抱えたりしてた。NewtonとかPippin@とかも、みんな持ってた。

 

 言うまでもなく、ちょうどインターネットが普及しはじめたのがこのころで、テレホーダイのおかげで深夜中ネットに繋いで寝不足になったりしてた。NiftyとPC-VANとベッコアメが御三家だったけど、ソフトバンクが駅前でルーターを配ったりしてすごい攻勢だった。

 

 テキストサイトやブログ、キヌガサも人気だったけど、思い出深いのはやっぱりネットゲームかな。PCだとDiabloとか、コンシューマーだとSplatoonの第一作とか(ニンテンドー64だっけ?)、みんな朝までやってネトゲ廃人って言葉が流行語になった時期。スマホのゲームはドリランドがすごいCMしてたけど(GREEはそのあとSNSを作ったんだっけ?)、キャンディークラッシュとかアングリーバードも人気で、ウェブ対ネイティブ論争とかしてた。

 

 でもゲームといえば、なんといってもセガサターンとドリームキャストの二強だったよ。せがた三四郎と、湯川専務のCMがどちらもめちゃくちゃ話題で、お前はどっち買う? みたいな感じだった。

 

 GoogleはちょうどIPOに成功したころで、Gmailとか、Google Mapsとか、Google Waveとか、YouTubeとか、次々に新しいサービスを生み出してすごかったな。FacebookはまだIPO前で、MyspaceやFriendsterや、日本だとMixiみたいな競合に勝てるのかよ、みたいな雰囲気だった。当時はユーザーも10億人くらいしかいなかったし、若者のFacebook離れが深刻になってた。

 

 インスタはまだ知る人ぞ知る存在で、ストーリーももちろんなかった。Twitterはジャック・ドーシーが辞めて、公式リツイートでコメント付けられるようになったころ。Kindleがようやく日本で発売されて、電子書籍元年とか言われたのもこのころ。ライブドアが球団を買おうとして、でも事件で取り止めになっちゃったのもこのころか。

 

 思い返してみると、あのころはすごい人気だったのに、今はどこに行っちゃったの、というものも結構ある。セカンドライフ、はてなワンワンワールド、マストドン……。

 

 みんな20年以上前の話だけど、なんだかすごく昔のような気もするし、最近の気もするのが面白い。

 

2017/08/25

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この文章は小関悠が個人の立場で書いた。著者の小関悠はIT研究者で、サラリーマンである。高校生のころにウェブサイトを立ち上げたが、なにも載せるものがなかったのでショートショートを書きはじめて以来、現在に至る。これまでに所属した組織や現在所属している組織などの立場や意見を示すものではない。特に明記のない限り、この文章はフィクションである。

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