8.これは結構すごいことである。なぜかと言うと、どの音楽ジャンルもそうだが、特にヒップホップは「中の人」と「外の人」の嗜好性が多いに異なるジャンルであるからだ。「ヒップホップ好きに受けるヒップホップ」と「ヒップホップを普段聴かない人に受けるヒップホップ」というのは、ロックやジャズのそれに比べても、非常に鮮やかに分断出来るという特徴がある。最近の例で言うと、Nasの新譜が前者の例に含まれるだろう。たぶん"
Blast"などのヒップホップ雑誌は、今年のベストアルバム候補に選ぶはずである。後者の例としては、Mos Defのニューアルバムなんかがそうなりそうだ。"
ロッキン・オン"あたりのロック雑誌が「ヒップホップも選んどくか」という感じでベストアルバム候補に載せるかもしれない。
9.でもKanye Westはそうじゃない。"
Blast"の候補にも当然挙がるだろうし、"
ロッキン・オン"も選ぶような気がする。各種メディアを眺めると、「ヒップホップってあんまり聴かないけど"
The College Dropout"はいいよね」という人はかなりいるようだ。繰り返すが、ヒップホップというジャンルにおいては、こういう状況はかなりすごいことだと思う。